大分県の別府湾の国東半島側にある日出町、ここに「回天」大神訓練基地がありました。「回天」は魚雷を改造し人間が乗る特攻兵器、酷い表現ですが、人間魚雷と云われています。脱出装置が無く、かつ難しい操作で体当たりの攻撃をする惨い兵器です。訓練にもかなりの時間を要したようで、4か所あった訓練基地のうち一つの大神訓練基地です。資料もありますが屋根なしの雨ざらしになっていました。魚雷の模型。調整場基礎跡。魚雷調整プール
これは戦闘機紫電改のプロペラ。別府湾で引き揚げられたそうです。
基地の敷地はかなり広かったようです。残された遺跡もあるようですが、今は民家になっているので見学できないとところがあります。
住吉神社。基地敷地内にあった回天神社もここに移築されました。
麓には手堀りの施設跡があります。
回天の基地を紹介しているので、大津島も合わせてご紹介します。漫画の特攻の島でも有名になりました。(ここは7年前の訪問にて、iPhone撮影です)
回天訓練基地跡がそのまま残されています。
コンクリートでしっかりと造られています。急造した大神訓練基地とは違いますね。
回天記念館があり資料などが展示されています。手紙もありますが、検閲が厳しかったのか、極秘任務なのかはわかりませんが、あまり資料は多くないようです。それだけ惨い作戦だったのでしょう。ここに乗り込み、狭く暗い中、潜望鏡だけを頼りに進む。しかも脱出できない。もう怖さかありません。実際、訓練中に亡くなる方も多かったとか。
特攻の航空隊に関する展示されている記念館はいくつかありますが、回天に関する資料は少ないようです。私自身も前に「遊就館」行ったときに模型や資料を見て何となくわかりました。遊就館は戦争を美化しているように感じるので好きではありませんが、惨さは伝わります。しかし大津島での展示内容は今でもはっきりと覚えているくらい強烈な印象でした。そして大神訓練基地も何もないが故に、心に伝わってくるものが多く、より深く考えさせられる施設です。
DATA
この日の機材
SONY α7RⅡ
フォクトレンダー APO-LANTHAR 35mm F2 Aspherical E-mount
大津島はiPhoneです。
行ったところ